商品ラベルは、「商品名・原材料名・アレルギー」など重要な情報を消費者へ伝える大切なものです。安心して手にとっていただけるように表示情報を包み隠さず前面に配置し、1書体のみのフォントでシンプルさを際立たせました。
またそれは、商品が持ち合わせるストーリーやアイデンティティを表現するフィルターでもあります。自然農法の神髄でもある「余分なものをできるだけ取り除いた」考え方を大切にし、福岡正信のメッセージを体現化しました。
手仕事による活版印刷を採用したのもその特徴の一つです。
活版印刷は、プリント印刷のように決して手軽に製作できるものではありません。
時間と手間暇を必要とする職人的なその技術には、作り手の並々ならぬ想いが託されています。そういう意味においてこの印刷手法は、私たちの意図を表現する良い手段であると考えています。
一般的な活版印刷(かっぱんいんさつ)とは・・・
活版印刷とは、活字を組み合わせて作った版にインクをつけて紙をのせ、ハンコのようなイメージで、上から非常に強い圧力により紙にインクを転写する方法です。木版などは版が一枚の板からできていますが、活版印刷は文字の一つ一つが別々の活字でできているため、これらを組み合わせることで何度も版を作ることが可能です。
環境破壊による地球再生が困難な転換点=ティッピングポイント・・・
世界は今、大変重要な局面と向かい合っています。
そして日々、世界各国では、異常な気候変動が
人類の生命を脅かしています。
子どもたちへ未来のバトンを渡すために「枯渇する資源、
生物の存続の危機」という現実を避けては通れないと、
私たちは考えています。
明るい未来を切り拓くために、今できる取り組みとして、
ギフト・ボックスに使用する素材には、極力、
再生可能なものを採用しています。
もちろん、素材を再生させるためのエネルギーも
軽視できない要素であるのも確かですが、
何よりも解決の扉を模索する行動を起こすことが
一番大事だと信じています。
限りなく多くの再生紙を使用した国産のギフト・ボックス・・・
一つ一つ丁寧に組み立てられる箱は、決して一度にたくさんは作れません。
しかし、贈られた方も納得していただけるように、細部にもこだわりが光るものとなっています。そのため、日頃なかなか言えない感謝の意を伝えるツールとしてご使用いただける自慢のギフト・ボックスとなっています。
英語のマーマレード(marmalade)は、ポルトガル語のマルメラーダ(marmelada)が語源とされており、
その起源には諸説ありますが、300年以上の長い歴史があると言われています。
その一番の特徴は、ジャムとは異なり、柑橘の果皮を使用することです。
私たちが金賞を受賞した本場イギリス・ダルメインで開催された世界マーマレードアワードには、
伝統を重んじるイギリスらしく非常に厳格な審査基準があります。
採点には大きく分けて3つの項目があり、その項目に対して各点数の総合計でメダルが決定されます。
※2020年度の審査基準から
- イギリス本大会
- GOLD19-20 SILVER17-18 BRONZE15-16
- 日本大会
- GOLD18以上 SILVER16-18未満 BRONZE14-16未満
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- ピールのカットや色の美しさ
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- ピールやゼリーのバランスや食感
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- 味や香り・原材料の配合バランス
ジャムではなくマーマレードを選んだ理由は、「自然の産物をすべていただく」「命をいただく」という想いからです。
私たちは、柑橘も人間や動物と同じように命を宿した存在だと信じています。
自然界との呼応から生まれた柑橘は、果肉からは甘酸っぱい果汁を、果皮は食感を楽しむピールに、種からは粘度を高めるペクチンをと、果実を丸ごと使い切ることが「一物全体」の精神へ繋がると考えています。
マーマレードとジャムは、どう違うの?
日本農林規格(JAS)では、マーマレードもジャムの同種として分類されています。
ただ、マーマレードはジャムとは異なり、柑橘の皮を使用し、糖度も40%以上とされています。
また、国際食品規格(CODEX)では、ジャムとは別に分類され、糖度も65%以上となっています。
マーマレードをはじめとする加工品は、
できる限り自然に近いカタチの原材料のみを使用しています。
粗糖やてんさい糖もそれにあたります。
見た目が茶色っぽくなるため、
精製された上白糖に比べて美しさはありません。
また、マーマレードアワードでの審査基準と照らし合わせた時、
大きなマイナスポイントであるのも事実です。
しかしながら、釜炊きされただけのミネラルや栄養素が
豊富な粗糖やてんさい糖を使用することは、
健康への配慮に繋がります。そのため、
基準や規格には満たないものであっても、
それが、私どもが胸を張って皆様と向き合える手仕事だと考えました。
また、大きな釜でたくさんの量を一度に作ることは、とても効率的ですが、微妙な糖度を見極めながら素材の良さを引き出すためには、困難を極めます。
そのため私たちは、銅鍋とヘラだけを使用しながら、コツコツ時間をかけてマーマレードを作っています。
納得のいく形を模索した結果、たくさん作れないのが自然だと考えています。
私たちの柑橘栽培では、一般的に言われる「美味しい」を追及していません。
自然との循環を軸にした農法であるがゆえ、植物が持ち合わせる野性味溢れる躍動感や季節の表情、そしてその先にある「健康への安心感」は保証します。
なぜならそれが、私たちが代々宿す自然農法だからです。
その考えをベースにした素材合わせのレシピは、とてもシンプルな組み合わせを心がけています。私たちが考える「自然農法=引き算の法則」に沿って、できるだけ余分なものを取り除き、必要と思われるものを優先的に使用しています。それは、素材本来の良さを際立たせることへと繋がります。シンプルな素材の組み合わせは、ごまかしがきかない分、奥深さと難しさがあります。見た目の美しさという表情には欠け、世の中の価値とは異なるかもしれませんが、現代、そして未来の皆さまにお伝えしたい私たちが大切にしているメッセージです。