
- 徒然日記
百姓の嫁 便り|今年のふきのとうは、いつもと様子が違う?
毎年一番に、春の香りを届けてくれるのが「ふきのとう」です。

1月も終わりに近づくころ。山や柑橘畑にいくと足元にひっそり、ぽつんぽつんとやさしい黄緑色のかわいい顔をのぞかせています。冷たい風に耐える健気なその姿が、私たちの心をいつも”ふっ”と暖めてくれるのです。
ところが・・・・。今年のふきのとうたちはなんだか様子が違います。びっくりするほど大勢のふきのとうが一斉に顔を出しました。いつもの控えめなたたずまいはどこへやら。足元がワイワイガヤガヤと騒がしく、みんな大きな声を出し、「はやくおいで!」と春を呼んでいるように見えるのです。


今年は本当に柑橘の実りが少なく、樹々たちの顔も沈んでいるように見えたのでしょうか?そばに立つ樹々たちを元気づけているようにも見えます。
近年、大学の研究により森の樹々たちは地面の下、「菌根」というものでコミュニケーションをとっているといわれています。そんな樹々たちの会話をふきのとうたちがこっそり聞いてしまったのかもしれませんね。
そんなふきのとうを見ていると思い出す、正信の山でのエピソードがあるのですが、それはまたの機会に。
百姓の嫁 福岡晶子