「伊予柑（いよかん）」は、山口生まれで愛媛育ち

伊予柑は、明治時代に入ってから山口県で突然変異種として発見されました。
その数年後、愛媛県で苗を養成して栽培されるようになると、地名の「伊予（愛媛）」をとって「伊予みかん」と呼ばれるようになりました。昭和になり「温州みかん」と混同される恐れがあるということで、「伊予柑（いよかん）」と呼ぶようになり、あっと言う間に全国区の果実となりました。

伊予柑の品種には、「普通　伊予柑」、その枝変わりとして発生した「宮内　伊予柑」、
さらにその枝変わりとして発生した「大谷　伊予柑」などがあります。当園で栽培しているのは「宮内　伊予柑」と「大谷　伊予柑」の2種類。

「宮内　伊予柑｣は実つきが良く肉質が柔らかくジューシーで、種子も少なく、香りが強いという特徴があります。

一方、「大谷　伊予柑｣は果皮が滑らかな赤褐色で、実の色が濃く、少しオレンジに近い香りや甘さを含んでいます。　個性の違う2種をそれぞれの良さが引き立つ形でブレンドしました。

ストレートと濃縮還元の違い、ご存知ですか？

100％ジュースは、ストレートのものと濃縮還元のもの、2種類に大別されます。
濃縮還元とは、搾った果汁に熱を加えて水分を飛ばし、4〜6倍程度まで濃縮して冷凍保存し、製品にする時に水を加えて元の濃度に戻すという方法です。保管や運搬面の利点がある反面、どうしても香りが失われるため、香料や糖分が加えられていることがあります。
一方、ストレート果汁はその名の通り、果実を搾った果汁をそのまま瓶に詰めたものです。
搾ってから瓶詰めまでの工程で、添加物は一切使用していません。

当園の伊予柑ジュースは、ベルト式搾汁機にて果実を丸ごと余すところなく搾り、ろ過機で「二段階ろ過」して作っています。まるで果実そのものような、橙色が美しい、おいしい100％ジュースの完成です！

伊予柑には、他の柑橘同様にビタミンＣが豊富に含まれています。抗ストレス作用を持つ副腎皮質ホルモンの合成を促進したり、腸管で鉄分の吸収率を高めたりする働きがあるので、間接的に貧血の予防にも役立ちます。また強い抗酸化作用により過酸化脂質の生成を抑制し、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞、がんなどを予防する効果もあります。

また、白い薄皮に含まれているシネフィリンという成分には固くなってしまった気管支の筋肉をゆるめる（気道が広がるため、呼吸がしやすくなる）働きがあるとされ、のどに関わる風邪の予防に効果的であると言われています。また、脂肪燃焼効果や食欲抑制効果が期待されています。アドレナリンやノルアドレナリンなどの交感神経を刺激するホルモンの働きを活性化し、脂肪の分解や代謝を高めてくれます。
またカリウムも含まれており、余分なナトリウムを体外に排出して血圧を下げ、高血圧の予防が期待できます。

『出典：文部科学省「日本食品標準成分表2015年版（七訂）』

『出典：厚生労働省「日本人の食事摂取基準」（2015年版）』