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- 徒然日記
旅行記 │ギリシャ編
今回、三代目園主 福岡大樹が目指した場所
それは遠く異国の地ギリシャ
世界最古の都市のひとつであるアテネを有し、
神話と世界遺産に抱かれし国
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寒風が頬をかすめるこの季節に大樹が向かった先は
福岡正信の哲学を実直に実践しがなら日々自然と向き合い
その信頼も厚かった自然農法の伝道師 パノス・マニキス氏に逢うため
世界各国を歴訪しながら心の師でもある正信が説いた哲学を実践し自ら果敢に
そして真摯にその教えと向き合っている彼の姿から学びを得るための旅であった
暖炉の灯と眩い星屑が眠りにつく頃
張り詰めた空気が新しい日の始まりを奏でる
周りを山々に囲まれた標高700~800メートルの地に80名が暮らすアラゴニア
首都アテネから南西へ約260kmの小さな村だ
かつて、3000名が暮らしていた村もあちこちで空き家と高齢化が目立つ姿は
どこか日本が抱える田舎の過疎化と酷似している
パノスがこの地に足を踏み入れた大きな理由の一つ
それは、自然農法を通じてこの村に自然の学校を作り活気を取り戻すため
オリーブの樹々があちらこちらに点在するその姿は
かつての村人たちの生業が垣間見れる
また、「自然時間」とも言える厳しい自然環境の中に広がる
穏やかでゆったりしたその暮らしぶりは、住人たちの温かさを投影しているようだ
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パノスが静かに語りかける
私は40年の歳月、自然と向き合ってきたが、まだまだ分からないことがある
ただ少しばかりアドバイス出来るとしたら、決して驕り高ぶらず、素直に自然と向き合い、
「心の種まき」をすることが大切だ
たくさんの時間を自然と向き合うことに捧げてきた彼の言葉には、魂が宿っている
多くの挫折と苦悩を乗り越えながら、強い信念、前向きな志で力強く歩む横顔に
これまでの彼の生き様の一端を知ることが出来る
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正信のメソッドを忠実に体現しながら
彼が長年の試行錯誤から生み出した彼流の「粘土団子」
種子の大きさやその地域の特性を考え
最適な方法で作り出し、生命の源である種子を荒野へ放つ
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彼らが暮らす村を覆い囲む山々に足を踏み入れた
標高1500mは、自然の中ではいかに人間が無力かを思い知る風景がそこにあった
極限の中で肩を並べる二人の背中
正信を心の師として仰ぎ、自然や己と向き合うパノス
いつも当たり前の日常に、傍らで寄り添った祖父を想う大樹
多くは語らない朴訥さと優しさに満ち溢れている二人の伝道師は
正信なき後、未来を拓く活動を通じて、静かに「無の意味」と対峙している
多様性に満ちた世界を理解するには、時間が必要だ
煩悩を捨て去り、頭で解ろうとするのではなく心に問う
おのずと陽が射す方向へ歩み出した「心の種まき」が
未来の轍へと導いてくれるはず・・・
パノスと心穏やかな仲間たち
村に招いてくださった村長
素敵な歌声で包んでくれた村人たち
「いま」という一瞬がとても愛おしく感じた時間を
ありがとう
そして、また逢う日まで。