あずま袋 ―桜と茜―

あずま袋 ―桜と茜―

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桜と茜(46cm×46cm持ち手部分含む)
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福岡正信自然農園の植物とアトリエシムラの色

自然農法の祖・福岡正信が自身の哲学を体現するものとし、自然農法で歩みはじめた1946年。
アトリエシムラの源流ともなる人間国宝・志村ふくみが染色の道を志ざした1956年。
戦後の高度成長期の時代に功績を残した二人が実際に交わることはありませんでしたが、共に自然を尊び、その声に耳を傾けながら、自身の志と向き合った活動で多くの人々が共鳴をうけました。
それぞれの想いは、それぞれの三代目、農園主・福岡大樹とアトリエシムラ代表・志村昌司氏へと紡がれ、このたび機をもって交わり、あずま袋として皆さまにお披露目することになりました。

農園の植物からいただく色 桜

あずま袋 ―桜と茜―

環境の変化と共に自然に寄り添いながら農作物を育てている当園は、四季折々の風景を奏でながら、自然の循環の中であらゆる動植物が共存しています。
農園を飛び立つ鳥たちの先に見える青い空は、正信が見たそれと今も尚変わらず私たちを照らし、豊かな恵みをあたえてくれます。そんな自然の生命力あふれる農園の『桜』より色をいただきました。

 

あずま袋 ―桜と茜―

桜は花びらからではなく、花が咲く少し前の枝や樹皮から色をいただきます。
それはまるで桜の樹が、美しいピンク色の花を咲かせるための力を樹全体に秘めているかのようで、枝や樹皮を炊き出した染料で白い布がピンク色に染まる瞬間、その力強い生命力を感じることができます。

 

植物からいただく色 茜

あずま袋 ―桜と茜―

農園の桜と合わせるのは、奈良時代から植物染料として重宝され人々に親しまれてきた茜。
茜もまた桜と同じく花びらからではなく、根から染液を炊き出します。
かつて、志村ふくみが『なぜ自然は地中の根にあれほど天上的な色を宿すことになったのであろう』(志村ふくみ『私の小裂たち』(ちくま文庫))と茜の染色について著しています。大地にしっかりとはった茜の根からあずま袋にいただくその色は、まさに夕暮れ時に茜色に染まる空の色のようです。

正信の山に、空高く咲く桜が陽の光をうけて輝く、まさにそんな情景が思い浮かぶ色合わせとなっています。

 

アトリエシムラの草木染

あずま袋 ―桜と茜―

植物からいただく色は化学染料と違い、材料を収穫する時期や場所によって生み出す色合いが変わります。
また、基本的に花びらからは、その花の色には染まらないという法則があります。
目の覚めるような赤や紫、黄色の花で染めてみても、花そのものの色は出ず、たいていはベージュやグレーになります。(夢もまた青し 志村の色と言葉参照)

四季折々の情景を織りなす京都嵯峨野にあるアトリエシムラの工房にて、植物の命と向き合いながら志村ふくみ氏から脈々と続く長年培った技術をもって、その植物の命を一番美しい色に引き出し、ていねいに染めあげていただきました。

 

素材はリネン100% カタチも作り方もシンプル

あずま袋 ―桜と茜―

あずま袋は、江戸時代西洋人がもつカバンをみて、手ぬぐいや風呂敷を使って真似て作ったのが始まりとされています。作り方はとてもシンプルで、布を長方形にカットし縫い合わせてつくるため、裁断の際に端材が極力出ない設計になっています。布地はリネン100%。繊維製品の世界最高水準の安全性と、サステナブルな生産にむけて、人と地球の未来に優しい、エコテックス認定素材で織った布を採用しています。

A4サイズの書籍が入る大きさで、デイリーにもお出かけにも使っていただけ、お弁当包みや、バックインバックとしても活用いただけるサイズです。
またクルっと巻いて折りたためるので、ちょっとおめかししたお出かけに上品なエコバックとしてお持ちいただくのもおすすめです。

 

大切な方への贈り物に。

あずま袋 ―桜と茜―

広大な森林面積を持ち豊かな木材資源がある日本では、木は暮らしとともにあり身の回りのいろいろな物を作ってきました。しかし、近年輸入木材や管理者不足により放置されている森林がたくさんあります。
国産木材で制作した木工品を使うことで、少しでも森林活用の循環利用になればと願っています。表情豊かで木目があざやかな杉箱入りのあずま袋は、大切な方への贈り物としてもご利用いただけます。

 

 

あずま袋 ―桜と茜―

志村ふくみ
染織家・随筆家。1924年生まれ。
柳宗悦の民藝運動に共鳴していた母の指導を受け、滋賀・近江八幡で植物染料と紬糸による織物を始める。重要無形文化財保持者(人間国宝)。2015年、文化勲章受章。著書に『一色一生』(大佛次郎賞)、『語りかける花』(日本エッセイストクラブ賞)などがある。

 

アトリエシムラ
染織家・志村ふくみの孫・志村昌司を中心とした次世代によって、植物の色彩世界を今に伝えていきたいという思いから2016年に生まれた染織ブランドです。着物をはじめとする日本の伝統・文化を継承しつつも、「美とは何か」を考え問い続けています。「自然と芸術を日常に取り入れる」をテーマに、草木染めをより身近に感じてもらえる商品、色合わせストールなども制作。また、染め織りのワークショップや読書会などの学びの会も定期的に開催しています。
https://www.atelier-shimura.jp/

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